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スマイル札幌店・店主の嶋貫です。

Author:スマイル札幌店・店主の嶋貫です。
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嶋貫智樹

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03月29日(火)

『この時期に思い出す、すごく切ない物語 ~ファミコンしに来た男の子~』

早いもので3月もあと僅か、

道を歩いていても引越しのトラックなどをよく見かけます。

ああ、そうか、移動、転勤などで色々ある時期だよな、

と、この時期になったら毎年思い出す事があるんです。


今から6年ほど前、まだ店に

ghazou 007

ファミコンで遊ぶ事ができる場所があった頃のお話です。


いつも来る子どもらも小学校を卒業して、

中学に向けて色々話をしていた男の子がある日、女の子を連れてやってきました。

おお、どうした?お!なんだお前、彼女か?

普段どおりに声をかけたんですが、小声で、そんなんじゃないよ、と一言。

なんだよ女子いるからって、ノリ悪いなこいつら。

なんだ?もうすぐ中学だな!ん?二人は同じ中学なのか?どうだ?

と、なんとか話をこっちに向けようとしてましたら、

いや、二人とも違う学校。これまた無愛想なお返事。

あら、そうだったか、でも同じ地元だからな、お祭りとかで会えるよな!

と、なんとかボクが話の主導権を握ろうとしていた時、

いや、この子、明日引越していくんだ、父さんの仕事の都合で本州に行くんだ。

と、一言、寂しそうに言ったんです。


付き合う合わないは別としても、恐らくお互い好意はあったのでしょう、

でもまだ子どもだから何もできない、何をしたらいいかもわからない、

ただただ二人であてもなく歩いてきたのでしょう、

とりあえずはうちの店来て、何をするわけでもなくファミコンの前に座っています。


そうか、親御さんの都合で遠くに引越しか、せっかく仲良くなったのにな。


いやあ、俺はなんて空気を読めないオヤジなんだ、と反省しまして、

お前ら、俺いまコンビニ行くけどなんか飲むか?

あ、ここらの駄菓子食べてていいからな、

と、二人に今できる限りの精一杯の気を使いましてね、

ジュースを買ってきてからも、なんかあまりに切なすぎて、見てられなくて、

ボクが店にいられなくなって、俺ちょっと外で作業してるからな、ゆっくりしてけよ。

と、外でタバコばっかり吸っていました。


シマさん、そろそろ帰るわ、今日はありがとう。

二人してお礼を言われましてね、

おう、そうか、ちょっと遠くに行くかもしれないけども今なら飛行機ですぐだからな、

おお、そうだ!お前ら文通せばいいんだ!何、しないのか、今なら。

と、なんとかその場を必死に取り繕うとしていたのが伝わったのか、

男の子が少し笑みを浮かべて、ありがとう、じゃあね、と。

女の子はペコリと頭を下げて、そのまま帰っていきました。


いくら出会いがあれば別れもあるとはいえ、

いくら親御さんの事情があるからとはいえ、

ボクは、なんか切ない気持ちのまま、二人を見送るのが精一杯でした。











その男の子もこの春めでたく社会人です。

先日挨拶にきたときにですね、ボクはこの話をしたんですよ。

いやあ、あの時の二人があまりにも切なくてなあ、

どうなんだ?その後、あの女の子とは連絡取っているのか?

と、思い切って聞いてみましたら、

誰のことだ?ああ、あいつか!思い出した!そうだ、シマさんとこ来たわ!

とやはり、あの日の事は覚えているようで。

おお、覚えていたか、そしてどうよ、今ならラインとかしてるのか?

いや、シマさん、あいつね、親の事情ですぐ戻ってきたんだわ。

へ?

いやね、あいつ親の事情で本州行ったんだけど、

それからすぐにまた親の事情で戻ってきて同じ中学だったんだよね。

そういえばそんな事もあったけど、俺、中学の時ほとんど口きいてないわ。


お前、誰がそんな見事なオチをつけれといった!

いやしかし、こんなこともあるんだな、たしかに親御さんの事情も様々だわな、

と、ボクの6年越しの切ない気持ちに終わりを告げたのでした。

ーおわりー
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